ヴォルテールさんの寛容論を読みまして、18世紀としてはそうとう先進的で啓蒙的な内容と文章のキレッキレっぷりにかんたんいたしました。 一方で、この本では当時のフランスで少数派だった新教徒を傷つけた旧教徒の方々の無自覚で多数派な攻撃性を思いっきり批判している訳ですが、 現代の世相を見ていて思うのは、批判してもよさそうに見える人をメディアを介して無関係な方々が攻撃しまくるってえのは「寛容」の精神に相応しいかどうかというところですね。 www.chuko.co.jp 新教徒の冤罪事件を契機に、自然法が不寛容に対して法的根拠を与えないことを正義をもって立証し、宗教を超えて寛容の重要性を説いた不朽の名著。初文庫化。 フランス革命が起こる少し前のフランス(ルイ15世時代)。 「カラス事件」という、フランス国内で多数派である旧教徒が、フランス国内で少数派である新教徒を無実の罪で処刑した冤罪事件がございまし