2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場(新宿区)や、都立葛西臨海公園(江戸川区)を利用したカヌー・スラローム競技場の建設を巡って異論が出ている。 デザインや場所の変更には時間や費用もかかるため、国や都は頭を悩ませている。 約5万4000人収容の国立競技場は1958年に完成。老朽化し国際規格を満たさなくなったため、ラグビーのワールドカップが東京で開催される2019年までに、国が総工費約1300億円をかけて、8万人収容の競技場に建て替える計画になっている。 開閉式の屋根を備え、ヘルメットをかぶせたような流線形のデザインは斬新だが、延べ床面積は昨年のロンドン五輪のメーンスタジアムの3倍近い約29万平方メートル。高さは約70メートルあり、建築家の間からは「緑豊かな都心の風致地区に、これほど巨大な施設が必要なのか」との声が上がっている。最近は資材価格や人件費が高騰して