■ドキドキする首都東京の戦争遺跡 古いものをたどって東京の街を歩く、という本が最近多い。「古いもの」が戦争関係であったらどうか。それも楽しいのだ。もちろんウキウキする楽しさではないが、「忘れ去られた、あるいは忘れてほしいかのように埋もれた遺跡」の存在にドキドキさせられる。 有名な公園の多くは軍用地であったということをこの本で知った。北の丸公園は、近衛師団の駐屯地だった。北の丸公園には歩兵第一連隊の碑がわかりやすいところにある。でも第二連隊の碑は奥まったわかりづらい場所にあるという。場所に意味などなかろうが、なんだか第二連隊の碑が見にいきたくなる。第二連隊の碑のそばには「岳麓山百合移植の碑」があり、そこには命令調で「できるだけたくさんの山百合を採ってきて兵営に植え、個数を報告しろ、最低一株は採れ」とある。「江戸歩き案内人」の著者も「想像がふくらみます」と書いている。 北の丸公園を出て、千鳥ケ
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