2016年度予算が成立し、国会の次なる焦点は、環太平洋連携協定(TPP)に移った。民進党は3月末にTPP交渉の過程を検証する特命チームを立ち上げ、徹底追及する構えだ。 「甘利明前TPP担当相は睡眠障害で療養中、政府対策本部の鶴岡公二首席交渉官は駐英大使に転出予定で、TPP交渉の2トップが不在という異常事態です」(政治部記者) 民進党は、日米間の交渉過程が書かれた記録の開示を政府に求めている。 「政府が文書を公表しないとしていることから、野党は、交渉当事者だった甘利氏らの参考人招致を求めています。また、甘利氏の後任の石原伸晃氏、経産相の林幹雄氏は交渉経緯を知らず、答弁能力が不安視されています」(同前) さらにもう1人、野党の標的になりそうなのが、TPPを審議する衆院特別委員会の委員長に就任した西川公也元農水相(73)だ。 西川氏は昨年2月、自身が代表を務める自民党支部が、砂糖メーカーの関連企