約150回、訪朝したサイモン・コッカレル(Simon Cockerell)は〈隠者の王国〉北朝鮮の食事情に精通している。「寿司は食べてもいいが、ガソリンで調理された貝は避けるのが懸命だ」とコッカレルはアドバイスする。「自発的に食を断つ北朝鮮の国民に出会ったことはない」とサイモン。彼は、現地の状況を理解している。 北朝鮮ツアー専門会社〈高麗ツアーズ (Koryo Tours)〉 の総責任者として、2002年以来、英国人のコッカレルは、定期的に北朝鮮に足を運んでいる。北朝鮮国内で外国人たちがアクセスできる場所は、非常に限られているうえに、コッカレルやツアー参加者は、常に北朝鮮人のガイドと同行しなくてはならない。それでもなお、コッカレルは、旅行を通じて、限定的ではあるかもしれないが、北朝鮮の文化や食習慣に対する興味深い洞察を得てきた。 北朝鮮国民は、1994年から1998年の飢餓により、大きな被