坂口恭平が気になる 坂口恭平については、佐々木俊尚が「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」をキュレーションしていたことから気になりはじめて「段ボールハウスで見る夢―新宿ホームレス物語」をはじめとして貧困問題や車中泊、ノマドなどを下衆な娯楽的要素を含めて摂取していたため、比較的すんなりと受け入れていた。私自身も貧乏旅行というコンテキストではあるもののドヤ街暮らしやネカフェ難民ごっこをしていて親和性が高かったという事情もある。 そんな距離感のなか、坂口恭平が2012年からメディアに「新政府初代内閣総理大臣」として急速に取り上げられるようになって、正直に言えば少々困惑していた。速水健朗がラジオで「オウム2.0」と言っていたが、大澤真幸の「[asin:4480091971:title]」などを読んでいて感じるそれとの相似性については思うところがあるし、「そうではない」と理解できているからこそ無自覚に