【ロンドン=木村正人】スウェーデンのカロリンスカ研究所は6日、2008年のノーベル医学・生理学賞を、エイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)の病原体であるHIV(ヒト免疫不全ウイルス)を発見した世界エイズ研究予防財団のリュック・モンタニエ氏(76)とフランスのパスツール研究所の女性研究者、フランソワーズ・バレシヌシ氏(61)、子宮頸(けい)がんを引き起こすヒトパピローマウイルス(HPV)を発見したドイツがん研究センターのハラルド・ハウゼン氏(72)の3人に授与すると発表した。 モンタニエ氏ら2人の授賞理由について同研究所は「エイズが1981年に報告されたあと病原体をいち早く発見し、世界的な疫病の拡大を抑制した意義は大きい」と説明。ハウゼン氏には、「世界中のがんの5%を引き起こしていたウイルスを見つけ、がん予防に貢献した」と評価した。 モンタニエ氏ら2人は83年、エイズ患者からレトロウイルス