衆院選(27日投開票)で自民党派閥裏金事件を受けた「政治とカネ」への対応が争点となる中、公明党は政治資金収支報告書に不記載のあった自民の「裏金議員」の大半を推薦している。自民を非公認となった2人にも推薦を出し、野党は「明らかに共犯」(立憲民主党の野田佳彦代表)と追及。石井啓一代表は「地元の意向」を強調するが、「クリーンな政治」を掲げる党の看板に傷が付き、選挙戦でマイナスとなる恐れもある。(大杉はるか) 公明は16日時点で、自民を非公認になった12人を含む計46人の出馬した裏金議員のうち、76%にあたる35人を推薦。不記載額が2954万円と多額の埼玉13区の三ツ林裕巳、安倍派幹部だった兵庫9区の西村康稔の両候補は自民から処分を受け、無所属となったにもかかわらず、推薦して支援する。