高額なCAD(コンピューター利用設計システム)の偽造品を販売したとして、京都府警生活保安課と右京署は29日、著作権法違反と不正競争防止法違反の疑いで、愛知県内の70代の男を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。 逮捕容疑は、2021年3~6月、米国のソフトウエア会社が著作権を持つCADの偽造品や、偽造CADを作動させるファイルなどが入ったUSBメモリーを、インターネットオークションで、3人に計3万円で販売した疑い。 捜査関係者によると、男は、正規品で百数十万円するCADの偽造品を約1万円で150回以上販売していたとみられ、ソフトウエア会社の損失は約2億円に上るという。 神戸大大学院の森井昌克教授(情報通信工学)によると、CADの不正使用対策として以前はコピー防止機能が使われていたが、無効化する技術が次々に開発され、いたちごっことなった。現在の対策は、CADを作動させるライセンスキーを入力