1942年に政府が労働者年金(=厚生年金)の制度を作った目的は、表向きは労働者の福祉のためと言う事になっていました。しかし実は、ふたつの隠れた目的がありました。 ひとつは、インフレ対策のための制度だったと言う事です。 強制保険に加入させて保険料を徴収する事によって、労働者の自由になるお金を少なくし、社会に出て行くお金の量を減らす事によってインフレにブレーキをかけようと言うもくろみが、年金制度には隠れていました。 当時、女性は若い頃に少し働きに出るのが普通で、長く勤め続ける人は大変稀でした。加入年数が足りなくて養老年金など到底もらえそうにない女性にまで対象を拡大したのは、この効果を狙ってのものです。 そしてもうひとつは、政府は戦費が欲しかったと言う事です。 当時日本は、泥沼化して行く一方の日中戦争に手を焼いていました。そして、1941年暮れにはアメリカ相手に戦争を始めてしまいました。ちょう