妻の元彼から久しぶりに電話があった。 俺「もしもし?」 妻元彼「君の家の方角にハヤブサが飛ぶのを見た」 俺「それは文字通りの意味か?それとも何らかの…」 妻元彼「鳥類のハヤブサだ。君は見ていないか?」 俺「見てないが、心当たりはある」 妻元彼「カラスか?」 俺「そうだ。普段うるさいカラスの声が聞こえなくなった」 妻元彼「ビンゴと見ていいだろう。君にはハヤブサを守ってほしい」 俺「俺はハヤブサの守りかたを知らない」 妻元彼「ハヤブサが存在する痕跡を消す事だ。例えば羽根とかフンとか食べ残した小動物だ」 俺「俺にはそんなもの見分けられそうにない」 妻元彼「食べ残しはわかりやすい。小鳥やネズミの頭が食べられずに捨てられる」 俺「そんなものを拾っていたら、あらぬ疑いを受けかねない」 妻元彼「そこは慎重にやらなければならない」 俺「俺は不器用だから無理だ。そもそも何から守ろうというんだ?」 妻元彼「悪