フィッシャー症候群(Fisher syndromeまたはMiller Fisher syndrome、FSまたはMFS)は急性の外眼筋麻痺、運動失調、腱反射消失を三徴とする免疫介在性ニューロパチーである。多くは上気道系感染後に発症し、1~2週間進行した後に自然経過で改善に向かうという単相性の経過をとる。先行感染、髄液蛋白細胞解離などギラン・バレー症候群(GBS)と共通する特徴が見られることから、国際医学業界の中では同症候群の亜型と考えられている。 歴史[編集] 1956年(昭和31年)ミラー・フィッシャー(英語版)は急性に外眼筋麻痺、運動失調、腱反射消失を呈し、数週の経過で自然回復した3症例を報告した。先行感染、髄液蛋白細胞解離、単相性の経過からギラン・バレー症候群の亜型と位置づけることを提唱した。運動失調は臨床的に小脳性か深部感覚障害性かを判断することが困難であると記載したが腱反射消失の