マガジン「映画のはなし シネピック」では、映画に造詣の深い書き手による深掘りコラムをお届け。今回は映画ライターの浅見祥子さんが、『劇場版 奥様は、取り扱い注意』のWOWOW初放送に合わせて、主演の綾瀬はるかの魅力をたっぷり語るコラムをお届けします。 文=浅見祥子 女優、綾瀬はるかを意識したのはいつだったろう? 2000年にホリプロタレントスカウトキャラバンで審査員特別賞を受賞、翌年にドラマ「金田一少年の事件簿」('01)で女優デビューを果たす。それで「誰だろう…カワイイ!」と思ったのはそう、映画『Jam Films』('02)だった。7人の監督が自由に撮ったオムニバス映画の一編、行定勲監督による「JUSTICE」で、半袖の白い体操着にブルマ姿で体育の授業を受けている女子高生を演じていた。いかにも運動が苦手そうにハードルを飛ぶ姿が、妙に気を引いた。ただナチュラルにいて人目を引く女の子。それが