ちょっとおもしろい記事があった。 「汚名挽回」という言い方は間違っている、とする主張の根拠が分からない - こりゃ、ほたえな 「汚名返上」の用例はゼロ、汚名は雪ぐもの - こりゃ、ほたえな 確かに「汚名挽回」というのが誤用だ、という主張には疑問があった。「挽回」という言葉にはすでに悪い状態から好ましい状態へ変移させるという意味がある。ここに「汚名」がついたところで意味が通らないということはないんじゃないか、と思っていた。 こうした「間違いとは言えないものを間違い」としてしまうものは他にもあり、「的を得る」などもそうだ。8年くらい前に調べたことがあるのだが、どうもむしろ「的を射る」のほうが後付けのような印象を受ける。「正鵠を得る」という言いまわしがあるが、正鵠とは的の真ん中のことである。的自体を「得る」ことが間違いだとはどうしても思えない。正鵠の意味を押えていれば、正鵠を得たとは言いがたいが