【北京=峯村健司】パリで起きた北京五輪聖火リレー妨害をきっかけとして起きた、仏系大手スーパー「カルフール」を標的とするデモは21日までに中国内の少なくとも19都市で発生したことがわかった。一部で過激化しており、中国当局はメディアなどを通じ、自制を求めるキャンペーンに乗り出した。 「沈静化するまで学生を校内から出してはならない」。18日夜にデモ参加者の一部が店内に乱入した安徽省合肥では、合肥工業大が19日、緊急の教職員会議を開き、学生を宿舎にとどめ、出入りを制限することを決めた。 同大関係者によると、暴徒の中にネット上の大学掲示板や携帯メールを通じて集まった同大の学生が含まれていた。同大の男子大学生は「ほとんどの学生は聖火リレーの抗議というより、就職難や大学への不満をぶつけているようだった」と打ち明ける。 新華社通信は、北京や遼寧省大連など9カ所で抗議デモがあったと報道。各地の関係者に