しばし共同研究をしていた大学の方の物理化学専攻の院生が、いつのまにやら引っ越していたらしくメールがやってきた。新しい研究室が生物の研究室なのでいろいろ勉強して大変だけど楽しい、とのこと。引越し先はイスラエルである。出入国大変なんだろうなあ、などと余計な心配をしてしまうのはイスラエルといえばシャロン、シャロンといえばアラブの敵、21世紀の壁、ウエストバンク、パレスチナ人抑圧虐殺囲い込み、だからである。国土をもたぬ悲劇の民族ユダヤ人という歴史的な経緯はともあれ、目下の極悪非道な国というイメージが先行してしまうのだが、ワイツマン研究所なる超一流研究所がある。欧米日にはないようなオリジナルな研究が突如浮上してきたりするので、理系関係でいえば隠しジョーカーのような存在、いわばなぜか天才群雄割拠な謎な存在なのである。特に私の関係する分野にはイスラエル人が比較的多い。そうこうしているうちに、反イスラエル