政府はガソリンなどの価格上昇を受けて、ガソリン、軽油、灯油、重油それぞれ1リットル当たり3円40銭を、元売り業者に補助する抑制策を始めた。消費者にどこまで恩恵があるのか。 今回の補助金は筋の悪い政策だ。その理由は、補助金は業者に対するものであるので、そのままガソリンの最終価格に反映するかどうか分からないのに対し、現在ガソリンに課されているガソリン税(1リットル当たり53・8円の税金、うち25・1円が暫定税率分)を減税した方が価格低下は明確だ。 しかも、最終価格に反映されるとしてもリットル当たり5円にも満たない程度だ。これでは、消費者にどこまで恩恵があるのか、元売り業者が補助金をどこまで消費者に還元するのか、はっきり分からない上に、仮にあったとしても少額であるといわざるを得ない。