米国を震源地としたバブル崩壊によってドルの信認が揺らいでいる。最大のドル保有国である中国は新たな国際通貨構想を唱えたり、日本国内では民主党がドル安に懸念を表明。円建て米債の発行を呼びかけたりしている。かつてドルが最も揺らいだのは、1971年のニクソンショックである。表題は、金本位制から自由変動相場制に移行し、円相場の急騰に見舞われた水田蔵相の国会答弁である。国会議事録で見つけたので、その一部を参考までに紹介したい。 昭和46年10月05日 参院・決算委員会 ○国務大臣(水田三喜男君) やはり将来の国際通貨は、特定国の通貨をこれに充てるということの矛盾が今度ははっきりと露呈されたことでございますし、特定国の国内政策によって左右される国際通貨というものは、将来国際通貨としてこれが好ましいものではないということははっきりいたしますし、したがって、せっかく四年前に各国が英知を集めてああいう特別引き