「もはやITの省エネ対策は不可欠。日本政府としてグリーンITに本腰を入れて取り組んでいく」。こう宣言したのは,経済産業省 商務情報政策局の星野 岳穂参事官である。10月4日に開催された「グリーンITシンポジウム」基調講演の壇上,星野参事官は政府として今後取り組むITの省エネ対策について述べた。 産業振興と省エネ対策はしばしば相反する関係に位置する。ITについても例外ではない。それでも「社会インフラを効率化するITは,省エネ対策という観点で見ると貢献の度合いは目を見張るものがある」と星野参事官は言い切る。「ITは生産,物流,コミュニケーション,といった様々な点で効率化を実現している」(星野参事官)からだ。 遠隔ビデオ会議システムやSCM(サプライチェーン・マネジメント)を活用すれば,人やモノの移動の効率化が進む。製造業ではCADやMRPなどによる生産性の向上は当たり前と言っていいほどの取り組