厚生労働省の推計によれば、日本では1年間に約20万7千組(2018年)が離婚をしているとされます。前向きなものも含め離婚が決してタブーではなくなる一方で、ひとり親家庭の経済的・精神的困窮や養育費の未払い問題、さらには子どもに会えなくなり苦しむ親、親に会えず悲しむ子どもも、相次いでいます。「子どもの連れ去り」問題や、離婚後の親権、司法のあり方そのものへの批判も高まる中、2年以上息子に会えていないという、ある男性を取材しました。 【写真】主を失った息子のおもちゃは、薄く埃をかぶっていた ■頼れる人もなく…妻はストレスと不満をため込んだ 昨夏、首都圏に住む男性の元に離婚裁判の控訴審判決文が届いた。男性の離婚拒否の訴えは棄却された。妻が当時1歳の息子を連れて家を出たのは約3年半前。男性にも親権はあるにも関わらず、息子とは2年以上会えていない。 妻とは旅行が縁で知り合い結婚した。待望のわが子を授かり