試合中も、チームメイトに何度となく指示を出す本田圭佑。その様は、新加入選手というよりは、まるで最古参のリーダーのようだ。 ミラノ入りしてから3週目に突入し、本田圭佑から粋なファンサービスが飛び出した。 ベローナ戦の翌日のことだ。本田は室内メニュー後もクラブハウスに留まり、とっくに着替えたはずなのに、2時間近く出て来なかった(きっとイタリア語の授業を受けていたに違いないのだが、まだ確認できていない)。気がつけば日が落ち、森の中にある練習場は闇に包まれた。 それでもゲート前には数人のファンが、辛抱強く待っていた。ようやく金髪がクラブハウスの扉から見えると、大きな歓声があがり、イタリア人男性のひとりはボールを頭の上に高く掲げて「ホンダ~!」と大声をあげた。ただし、ゲートからクラブハウスは約30メートル離れている。もし気がついたとしても、車に乗ってから来ると思われた。 ところが、本田の行動はもっと