ジョイと竜乃湖を目指して走る ヒゲさんは夕闇の林の中を「竜乃湖」を目指して走る。後方からジョイがハアハアと息を切らせながらついてくる。前足と後方の足はリズミカルに動く。 ジョイはヒゲさんの走る間隔には慣れている。もうこの坂道を上り降りし始めて2年半が過ぎた。ジョイがヒゲさんに出会ったのは3年前だ。 ヒゲさんはこの地に引っ越してきてからすぐにペットセンターへ行き、ジョイを見つけてきたのだ。ジョイのような大型犬に手綱をつけずに散歩するのは、都会や人の集まる所では決してできることではないが、幼い頃からこの木々がうっそうとする土地で、厳しく訓練してきたジョイなら大丈夫だという自覚がヒゲにはあった。だから、成犬になってもジョイに手綱をつけたことはない。もちろん、ヒゲさんが散歩するコースは人が歩くような場所ではないが。 目の前に現れたある光景 やがて、ヒゲさんとジョイの目の前に「竜乃湖」が現れた。 夕
![「闇が滲む朝に」🐑章 第31回「壮絶な空中戦の末にプロレスのマットに沈んだヒゲさん・・・」 - Novel life~musashimankun’s blog~](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/da737065b4dd7fbc6d1e1157f16acdf3a22f54cf/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fm%2Fmusashimankun%2F20200315%2F20200315114024.jpg)