政府の総合科学技術会議は、動物の受精卵を操作して、動物の体内で人間の臓器を作製する研究を認める方針を固めた。 再生医学が進んで、臓器まるごとの作製も視野に入り、動物の体内で臓器を育てる研究が欠かせないと判断した。同会議専門調査会は18日の会合で、研究容認の見解案をまとめ、7月に最終決定する。 研究は移植用の臓器を作るのが目的。受精卵から少しだけ育った段階の「胚」を使う。 一部の臓器ができないよう遺伝子操作した動物の胚に、人間の細胞を入れて「動物性集合胚」を作る。これを動物に妊娠させ、子宮で育てると、人間の臓器を持つ動物ができるとされる。動物の遺伝子は、できた臓器の細胞には混ざらないと考えられる。 東京大などは3年前にネズミで、今年に入ってブタで、基礎的な実験に成功。研究をさらに発展させるには、ブタの受精卵に人間のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を入れた集合胚を使う実験などが、今後必要になり、