日本人が大好きなうなぎ。実は、私たちが口にしているものは、密輸を経たものである可能性が少なくありません。最近、うなぎが高いと感じることが多いと思います。ある老舗のうなぎ店では、うな丼の並が3300円。10年前に比べて1400円値上がりしました。価格の高騰の要因のひとつは、ニホンウナギの生息数の大幅な減少で、おととし、国際機関から絶滅危惧種にも指定されました。ただ、業界に詳しい関係者から、価格高騰のもうひとつの要因として指摘されているのが、ウナギの稚魚をめぐる「不透明な国際取引」です。ウナギは、どこで水揚げされ、どのようなルートで私たちのもとに届いているのか。NHKでは取材班をつくり、国際的な闇の流通ルートを徹底追跡しました。その結果、闇のルートの一端が見えてきました。あわせて、背景には、夏場の「土用の丑(うし)の日」が関係していることも見えてきました。 私たちが食べているうなぎのほとんどが