ある男がダメな自分を変えることにした アルバイトをはじめた 九州を自転車で一周した スカイダイビングをした 大学に入学した 一人暮らしをはじめた スペイン語会話教室に通った スキューバダイビングサークルに入った 南アメリカを一人旅した 大学を中退した サラリーマンになった 転勤した トライアスロンに参加した 転職した ニートになった 10年間男は自分を変えるためにさまざまな経験をしたり環境を変えたり 人と出会ったりしたがそこからは何も得るものがなく少しの成長もできなかった 自分は何をしても何も変わらない 自分は何からも影響を受けることができない 何も自分に影響を与えることはできない 男は自分を変えることをあきらめた ダメな自分を受け入れることにしたとき男は気づいた 何をしてもどこへ行っても誰と出会っても自分は何も変わらないのだから 何をやってもいいんだということに 自分を生きにくくしていた