近代的なハゲキャラの条件 日本において近代的なハゲキャラが登場したのは、明治も半ばを過ぎた頃である。聖書やら説話やらなんやらかんやらの古い書物にもハゲキャラは出てくるものの、ハゲが押入から出てきたり、髷が薄くなった侍が老いぼれは黙れと罵倒されるといった実に水準の低いものである。とうてい近代的ハゲキャラとは言えない。 近代的なハゲキャラの条件を上げておくと、 ハゲが活用される ハゲだが人格はある ハゲによりキャラ付けられている といったところであろう。さらに物語が小説としての体裁を備えているなどの条件もあるのだが、ここではそういった難しいことは置いておき、近代的ハゲキャラ成立までの流れを追っていきハゲキャラを発生させた金字塔的作品を紹介することにする。 ハゲキャラ登場前夜 日本におけるハゲキャラ成立のため、大きな功績を残したのが講談師の2代目松林伯圓(しょうりんはくえん)(1832-1905