イスラム組織ハマスとイスラエルの衝突が続く中、悲しみや苦しみ、怒りや憎しみを訴える悲痛な声が、SNSを通じて世界へ発信されている。 そして、その憎しみと対立の影響は世界各地で現れ始めている。アメリカではパレスチナとイスラエルの支持者がデモで衝突。パレスチナ系アメリカ人の6歳の幼い男の子が殺害されるという悲惨な事件も起きた。 フランスでも「神は偉大なり」と叫ぶ男が教員を殺害するなど、中東を起点とした「対立や分断」が世界中に広がりつつある。 加速する対立と分断の根本には何があるのか。取材を進めると、ハマスとイスラエルの双方が、SNSを巧みに利用して自分たちの“物語(ナラティブ)”を主張して、対立感情を煽っていることが見えてきた。 “もうひとつの戦場”と言われるSNS。怒りや憎しみの連鎖、対立や分断はどのように生まれ、拡散しているのか。その真相に迫った。(NHKスペシャル取材班) ひげをたくわえ