文化の交流をたとえるならば、それはバトンリレーのようだ。誰かが差し出したバトンを受け取り、次へと手渡してつないでいく。もちろん、速さを競うのではない。素晴らしい文化を伝えたいと願う人々の思いが「良き連鎖」となって続いていくことがある。 1983年、中国中央電視台(CCTV)が放送したTVシリーズ『話説長江』は、特別な作品として中国のドキュメンタリー史に刻まれている。全長6380キロメートルに及ぶ長江は、中国の「母なる大河」と呼ばれている。このシリーズは、雄大な長江の大自然のみならず、流域の歴史や文化を訪ねて、そこに暮らす人々の日常生活を映し出した。それは、中国の視聴者が長江の全貌を初めて目にした映像だった。
改善への兆しはあるが……2015年は日中関係試練の年だが、これから夏にかけて関係改善の行方を左右するさまざまな試金石が待ち受けている。 歴史をめぐる問題があるのは言うまでもないが、2014年11月の日中首脳会談を経て、ここまでのところ中国人観光客の激増と「爆買」、日本人学生の中国への留学の増加、自民党・公明党と中国共産党の新たなパイプ作り、など比較的明るい話題が少なくない。また、3月には中国の防災担当大臣が来日した。閣僚レベルの来日としては3年ぶりだ。 中でも注目に値するのは、まず首脳会談を受けて「海上連絡メカニズム」(日中両国の海上での偶発的な衝突を避けるための仕組み)をめぐる日中協議が2年半ぶりに再開され、大方の合意が形成されたことである。次に注目すべきは、3月21日にソウルで実施された第7回日中韓外相会談である。これは90分にも満たない短い会議であったが、終了後には共同記者発表がなさ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く