日印原子力協定 疑問と懸念がつきまとう 2010年7月1日 11:04 カテゴリー:コラム > 社説 核軍縮よりもビジネス優先ということなのだろうか。日本とインドが原子力協定締結に向けて交渉を開始した。 協定は日本からインドへの原子力発電の機材や技術の輸出に道を開くものだ。原発需要の急拡大が見込まれるインドとの協定締結は、日本に大きなビジネスチャンスをもたらすことにもなる。 しかし、インドは核拡散防止条約(NPT)に加盟せずに核開発を進め、核武装した国だ。いまもNPTなど国際的な核管理の枠組みに背を向けている。 「非核」を国是とし核軍縮を外交の柱に据える日本が、そんな国との原子力協力に安易に踏み込んでいいのだろうか。疑問と懸念がつきまとう。 核の拡散に加担する恐れはないのか。空洞化が指摘されるNPT体制の信頼性を、さらに失墜させることにならないか。それだけではない。日本の核廃絶の訴えが説
10年ぐらい前にエコノミスト誌がその年の年末版に未来を予測する記事を載せました。いろんな予測の中で、特に私の目を引いたのは日本についてのものでした。すなわち日本はアジアにおけるスイスになるであろうという予測だったのです。 つい最近この予測を思い出すきっかけとなったのは、英字新聞で読んだシンガポールについての記事です。その見出しは「シンガポール:アジアにおけるスイスを狙っている」でした。 シンガポールは中国の猛烈な競争に対してあの手この手で政策を構築してきています。注目の1つはアジア系の金持ちをシンガポールへ誘致するという国策です。そもそもシンガポールは治安がよく、アジアの中でも生活水準が高く住みやすい国です。しかも中国系、インド系、マレー系などからなる多民族の国でもあります。 それらの有利な条件を武器にして政府が具体的な誘致策を設けています。例えば所得税の上限は20%、キャピタルゲインおよ
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