山中伸弥教授が、1999年に初めて自分の研究室を持った奈良先端科学技術大学院大から行動を共にしている一番弟子の京都大iPS細胞研究所講師の高橋和利さん(34)は8日夜、渡米を翌日に控えた千葉・成田空港で取材に応じた。 「師匠と言っていい先生が受賞したことがすごくうれしい」と喜んだ。 2005年夏、iPS細胞が世界で初めて誕生した瞬間に、当時京大研究員だった高橋さんは立ち会った。 同大学内の実験室で目の前にあるシャーレの上で、おわんのように盛り上がった細胞の塊に「先生、生えました」と叫び声を上げた。 あれから7年。山中さんが、記者会見で高橋さんの働きを高く評価していたことについて「とても光栄。研究は、多くの同僚や後輩との合作であり、だれ一人として欠けていても出来なかった」と、業績を振り返った。また、山中さんとの研究生活は「知識も経験もゼロだったぼくを、一から指導していただいた。普段は優しいが