【パリ賀有勇】フランス・パリのシンボルであり、世界中のカトリック教徒に親しまれてきたノートルダム大聖堂が15日、火災に見舞われた。「どうして……」。炎に包まれる大聖堂を見つめる人々は悲しみにくれ、見守る教徒らの合唱の声が街に響き渡った。 火災が発生した15日夕方。多くのパリっ子らがセーヌの川岸でビールやワインを飲みながら春の陽気を楽しんでいた。だが、大聖堂から白煙が立ち上ると、多くの人々が大聖堂があるシテ島を目指して歩いた。交通規制で車道が渋滞する中、緊急車両のサイレンが鳴り響いた。 発生から約1時間後、大聖堂の尖塔(せんとう)が崩落すると、付近に集まった人々から「ああ」という声が漏れた。風で運ばれてきた火の粉や火がくすぶっている木片が人々に降り注いだ。