地獄という言葉を聞いて、あなたは何を思い浮かべるだろうか。鬼や悪魔の姿であったり、燃え盛る炎や煮えたぎる水、あるいは具体的な現実の光景を想起する人もいるだろう。歴史を遡ると、地獄は、人びとが生きる上で感じていく後ろめたさや罪悪感、現実の風景に上書きされながら、アップデートを繰り返してきた。実はこの地獄と女性には深い関係がある。 「女は生理があるので地獄に落ちる」元来、日本の仏教には女性は成仏できないものとする見方がある。いわく、女性は「五障」の身であり生まれつき穢れや罪業を伴っているというのだ。この「五障」という単語は、サンスクリット語の原典では「女性が就くことのできない五つの地位」を示すものだ。この時点で既に女性蔑視を感じるが、ここには穢れにまつわる意味は含まれていなかった。しかし「障」つまり「さわり」という字に罪や煩悩を指す意味合いがあったために、古くから日本にあった女性の身を不浄とす
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