宮城県蔵王町で昨年7月、交際していた無職大槻恵美さん(当時27)を絞殺し、山林に捨てたとして殺人や死体遺棄などの罪に問われた当時アルバイトの少年(20)=同県蔵王町=の裁判員裁判の判決が9日、仙台地裁であった。鈴木信行裁判長は、少年が食べ物も満足に与えられないなど「過酷な同居生活」を送っていたと認定。「本人には、殺人しか選択肢が残っていなかったと理解することもできる」と述べ、懲役8年(求刑同10年)を言い渡した。 判決によると、当時19歳だった少年は蔵王町の実家で女性の首に右腕を巻き付けて窒息死させ、遺体を近くの山林に埋めた。 判決では、少年がトイレに行くにも許可がいるなど酌むべき事情があったとしつつ、家族に相談するなどの方法をとらなかったことで「刑を酌量するには限界がある」とした。 関連リンク〈MY TOWN宮城〉蔵王の殺人初公判(7/5)蔵王の殺人・死体遺棄、元少年が起訴内容認める