北海道小樽市は、明治・大正時代の建物が数多く残るノスタルジックな風景が魅力の街。市では、街並み保存のための指針となる「小樽市景観計画」を施行するなど、さまざまな取り組みを行っているが、実は小樽市にかかわる一般の人々も、街並みの保存や活用に大きな役割を果たしている。地元企業や人々の取り組みを紹介しよう。 貿易港として栄え、北海道経済の中心だったころの雰囲気が残る 歴史を感じる古い建物や街並みは、効果的に活用することで街の顔となり観光資源にもなる。地元の古い建物や街並みを守るために、さまざまな活用や支援を行っている自治体は多い。例えば、北海道小樽市。ここは、明治から大正のころ、貿易港として栄えた北海道の経済・文化・商業の中心地で、「北のウォール街」と呼ばれるほど繁栄した歴史を持つ街だ。小樽市では明治時代から昭和初期に建てられた、当時の最先端の技術やデザインが見られる建物を文化遺産として評価し、