開いた門から、しぶきを上げて水が流れ出ていた=大津市南郷1で2023年10月26日午前11時5分、中川博史撮影 滋賀を軽んじたりした日には、それはえらいことになる。「琵琶湖の水、止めたろか!」とかまされるのを覚悟しないといけない。でも、ちょっと待てよ。そんなこと本当にできるの? いぶかしく思っていたら、なんと、できるみたい。瀬田川洗堰(あらいぜき)(大津市)という“ダム”が水量を調整しているようだ。【中川博史】 琵琶湖に流れ込む1級河川は約120本。対して、琵琶湖から流れ出るのは瀬田川の1本のみ。国土交通省琵琶湖河川事務所によると、放流量は最大で1秒間に800立方メートル程度とのことで、琵琶湖の水位と下流河川の水量をうまい具合にコントロールしているのが洗堰というわけだ。 洗堰ができたのは1905(明治38)年。大雨が降ったりすると、琵琶湖の周辺は水浸しになり、下流の宇治川や淀川には洪水の被