コース上で何らかの事故が起きた際、セーフティーカー(SC)は導入しないが、実質上SCが導入されたのと同じだけのスローダウンを各車に義務づける新ルールが、ヴァーチャルセーフティーカー(VSC)である。 ヴァーチャル(Virtual)というと、日本語ではまず「ヴァーチャル・リアリティ」に代表される「仮の」というコンピュータ用語としての意味が連想されると思われる。しかしVSCの場合は、より一般的な意味として「事実上の」という訳語が当てられるだろう。VSCとは、実際にはSCをコース上に入れないのだが、「事実上、SC」を入れたとの同じだけの効果が得られる新ルールということになる。 ではなぜ、今そのようなルールが導入されたのだろうか。そしてどういった経緯で導入に至ったのか。以下、当記事では若干の解説をしておきたい。 このVSCという新ルールは、日本GPのジュール・ビアンキの事故を教訓として考案された。
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