フィリピンの一部の資産運用担当者にとって、世界で最もパフォーマンスが悪い株式市場に買い出動するのは依然として時期尚早のようだ。 指標のフィリピン総合指数は2日の取引時間中に7100を割り込み、バリュエーションが2016年1月以来の低水準に落ち込んだ。メトロポリタン・バンク・アンド・トラストは様子見姿勢をとる金融機関の1社。同行の株式責任者ジョン・パディラ氏は、高いインフレ率や石油価格の上昇、軟調な通貨ペソ、金利上昇、流動性の枯渇に懸念を示す。 4500億ペソ(約9450億円)の運用に携わるパディラ氏は「誰もがインフレ高進に身構えてポジションを取っている。石油価格の持続的な上昇もあり、現時点で安値を拾いたいとは思わない」と述べた上で、「かつては押し目買い戦略が機能していたが、今は様子見で相場の成り行きを見守るのが賢明だ」と語った。 フィリピン総合指数は昨年末からここまで約17%下落。世界の株