娘がついに平熱まで下がった。 まだ少し喉は痛いらしいが、それ以外は健康時となんら変わらない。それでもまだしばらくは隔離が続く。なるほど、これは待機期間の議論が白熱するわけだなと実感した。 まだ他の家族にもうつっていない。家の中ではマスクをし、定期的に手洗いや消毒を実施する。寂しくて退屈そうだが、娘もなんとか耐えてくれている。 そんな娘が部屋から顔を出すので、廊下を隔てて短い会話を交わす。いずれもささやかな時間だが、それでも孤独の中にいると嬉しい時間であるようだ。こちらが申し訳なくなるほどの満面の笑みを見せてくれる。 ほんとは「もう少しの辛抱だからね」とでも励ましてあげたいのだが、残りの日数はまだまだあるので、口が裂けてもそんな偽りを口にしてはならない。 当然私たちも外には出られない。息子も退屈しているが、できるのはたまにベランダに出すくらいだ。それでもこうして乗り切らねば。我が家の踏ん張り