村上春樹氏の小説「1Q84」▽黒柳徹子氏の小説「窓ぎわのトットちゃん」▽山本千尋氏のダイエット本「巻くだけダイエット」▽佐々木洋子氏の絵本シリーズ「くまくんのあかちゃんえほん」▽稲盛和夫氏が人生論をつづった「生き方」……。実はこれ、中国ネット通販最大手「当当網」で、昨年の全書籍売り上げトップ100位までに入った日本の翻訳書籍の数々。 昨年秋の中国漁船衝突事件に端を発し、中国各地で反日デモが起こるなど日中関係は悪化した。中国紙「環球時報」のウェブサイト「環球網」が行った世論調査では、96%が「対日印象が悪くなった」と答えた。 しかし、実際は「日本嫌い」ばかりではない。中国人の価値観は多様化し、「日本を知りたい」というニーズは若者を中心に高い。東野圭吾氏の推理小説は翻訳されるたびにヒットを飛ばし、大手書店には日本文学コーナーがあるほど実は日本ブームなのだ。上海では昨年夏に日本の人気ショップばか