「論語」には、孔子の教えとして、「40歳になると、事理が明らかになって、物事に惑うことがなくなる」と記されている(撮影/写真部・加藤夏子) コピーライターとして長年活躍している、糸井重里さん。しかしそんな糸井さんでも、40歳を迎えた時には悩んだという。当時のことを次のように振り返る。 * * * 僕にとって40歳は25年前。暗いトンネルに入ったみたいでつらかったのを覚えている。絶対に戻りたくない、というくらいにね。 そのつらさは、自分がまだ何者でもないことに悩む、30歳を迎えるときのつらさとは別物だと思う。40歳を迎えるとき、多くの人は仕事でも自分の力量を発揮できて、周囲にもなくてはならないと思われる存在になっていて、いままでと同じコンパスで描く円の中にいる限りは、万能感にあふれている。 でも、40歳を超えた途端、「今までの円の中だけにいる」ことができなくなる。自分でもうすうす、今までのま
![糸井重里 40歳の頃には「絶対に戻りたくない」理由 | AERA dot. (アエラドット)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/959af7390e75859e98e5880d1dce7cd416896eae/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Faeradot.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2F1%2Fe%2F1200xm%2Fimg_1ef9cbd5c8b3ae54cf416bc3f9e770db37652.jpg)