おれは基本的にスポーツ観戦が好きである。 人がどれだけ短い距離を早く走れるのか。長い距離を走れるのか。どれだけ高く跳べるのか、どれだけ遠くまで跳べるのか。 どれだけ早く泳げるのか、というのもいいだろう。 あるいは、拳だけで殴り合ったり、蹴り合ったり、掴んだり投げたりして関節を極めたり、ともかく相手を倒すか、限られた範囲の外に押し出すのか見るのも好きである。 これが、氷の上を薄い刃のついた靴を履いて滑って飛んでその芸術性を競う、となるとちょっとよくわからないが、人間が競うのを見るというのは基本的に好きなのだ。 プロ野球6・19開幕へ「日常」取り戻す先陣切る - プロ野球 : 日刊スポーツ 人間に備わった「投げる」という特殊能力を磨き上げ、職人が丹精に削った木を唯一の相棒に、超人的な反射神経と鍛え抜かれた腕力で対峙(たいじ)する。単純にして精巧。相反する要素を持つスポーツに娯楽のDNAをくすぐ