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2020年7月10日のブックマーク (2件)

  • 【AFP記者コラム】アフガン南部の忌まわしき風習──少年性奴隷らの声なき叫び

    【8月17日 AFP】少年の潤んだ目は、それまでに私が見たどの目よりも深い悲しみをたたえていた。10代の彼は、アフガニスタン南部の寂れた土地の警察署長に性奴隷として拘束されていた。その目は必死に助けを求めていた──無言のままで。 私がその寂れた土地を訪れたのは、1枚の写真がきっかけだった。数か月前、私はアフガニスタンの首都カブール(Kabul)の外交機関が集まる地区で、旧支配勢力タリバン(Taliban)がまたも夜通し行った攻撃を取材し、明け方眠気と闘っていた。椅子にだらしなく腰掛けて目をこすりながら、カブール支局の有能な同僚、ワキル・コーサル(Wakil Kohsar)が撮影してきた写真を確認していた。 その中の1枚の写真で目が覚めた。自爆攻撃を行い、体の一部が吹き飛んだ実行犯の一人の遺体の横で、アフガニスタン兵が片足を上げ、そのブーツが宙に浮いている。兵士は遺体を足蹴(あしげ)にしたと

    【AFP記者コラム】アフガン南部の忌まわしき風習──少年性奴隷らの声なき叫び
  • 「自分が我慢していることをお前も我慢しろ」という心理|小野ほりでい

    人間が備えている認知バイアスのうちもっとも凶悪なものは、自分の経験した苦労はそれがどれほど無意味なものであろうと有益だったと考えたがる傾向だろう。生が質的に不合理なものである以上、僕たちは不可避的に全く無意味な労苦や不幸に見舞われる―――しかもこれといった理由もなく。人は、そういった不合理が耐えがたいために、自分の経験した不幸や労苦には何らかの意味があったと正当化することで精神の平衡を保とうとするのだ。 たとえば、ある会社の新入社員は毎年全く根拠のない精神論的訓練で構成された研修で人格否定を受けるのが習わしになっているとしよう。罵倒されたり大声を出したり走り回ったりわけのわからない文言を復唱させられたりする。これらの経験はその時ばかりは耐えがたい屈辱、無意味な苦行に過ぎないが、時間を経るほどに記憶に対してはこの経験を正当化しなければならないという力がはたらく。すると、これらの苦痛の経験が

    「自分が我慢していることをお前も我慢しろ」という心理|小野ほりでい