東京都庁庁舎=東京都新宿区(本社ヘリから、川口良介撮影)性暴力や虐待などの被害を受けた若年女性らに対する東京都の支援事業を巡り、受託した民間事業者の会計報告に不正があったなどとする住民監査請求を受け、都が異例の再調査を勧告された。監査結果では経費精算の一部に不備が指摘されたが、この事業者以外の会計書類の確認も十分に行っていなかったことが新たに判明。公金が投入される事業として、都の制度運用のずさんさが浮かび上がる。(中村雅和) 問題となっているのは、厚生労働省が平成30年度に都道府県主体でモデル事業を始め、令和3年度から本格実施している「若年被害女性等支援事業」。都の事業を受託した一般社団法人「Colabo(コラボ)」(仁藤夢乃代表)の会計処理に対し、住民監査請求が行われ、昨年12月末に監査結果が示された。 都監査委員は、税理士らへの不適切な報酬や領収書のない経費、1回当たりの支出が比較的高