両軍の戦力 パラグァイの人口は80万人で、常備軍として3万人を維持していた。これの他に予備役がほぼ同数存在した。各国とも同じだが南米ではしばしば悪疫が流行し、当時の平均寿命は40歳に満たなかった。パラグァイは徴兵制をとらなかったが、兵士は人気のある職業だった。志願兵からなる七年兵役制であり、予備役年限の七年を足せば、34歳となり、それ以上の兵役は困難で35歳以上は民兵や在郷軍人会に所属することになった。つまり、現役・予備あわせて6万人の兵力をもつことは兵士採用を限界にまで引き上げたことを意味する。 戦時中の新規志願兵の採用ははっきりしないが、おそらく人口からみて成年到達男子人口の年間1万人を加えても合計で9万人以上の採用は通常の手段では不可能と推定される。 つまりその兵力からみればパラグァイは恐るべき軍事国家だった。 一方ブラジルの人口は850万人を数えた。ところがブラジルは国土が広大で動