祈りと赦し、哀しみと慈しみ、美と醜……Diosの音楽を聴いていると、様々な情感が浮かんでは消えていく。彼らが作る抒情的な音には、深層心理に訴えかけてくるような蠱惑的な響きがある。 2019年にぼくのりりっくのぼうよみを辞職したたなかと、海外で大きな評価を得てきたギタリスト・Ichika Nitoが意気投合。そこにぼくりり時代からたなかのトラックを手がけてきたササノマリイが加わり結成されたのがDiosである。 Ichikaが奏でる凍てつくような音色のクリーントーンギターと、ササノマリイが生み出す憂いを感じさせるトラック、そして哀しみを背負ったようなたなかの声……なるほど、ルーツもキャリアも異なる3人だが、確かに彼らだからこそ交わる美意識があるのだろう。2021年3月に正式に本プロジェクトの始動をアナウンスすると、最初のシングル“逃避行”をリリース。そこから半年の間に“鬼よ”、“裏切りについて