製造現場で品質管理を行なっている人には怒られそうだが、日本の実業分野で統計学の利用が早くから進んだところの一つが、生産管理の現場だ。戦後すぐにデミングがアメリカからやってきて、粗悪な日本製品の品質向上のために、日本科学技術連盟に品質管理の統計手法の重要性を吹き込んだことに由来する*1。今でももちろん有用なのだが、普及は昭和だ。 たまにマーケティングやトラヒック分析に統計学を使っている人々が、自分たちこそが統計学の実業利用の先駆者のような顔をしているのだが、統計学の産業利用自体は古くから行なわれている事を指摘したくなる。それにはメディアが戦前からやっている世論調査*2でも良いのだが、産業が小さすぎるきらいもあるので、品質管理の方が良いであろう。 こんな邪な目的のためにも、学部の統計学の入門テキストがちょっと重く感じる生産現場の人にも良い本が紹介されていた。「品質管理のための統計手法」は、品質
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