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ブックマーク / resou.osaka-u.ac.jp (35)

  • アミロイドβ産生酵素γセクレターゼの新たな働きを解明

    ・アルツハイマー病治療薬のセマガセスタット など、γセクレターゼ 阻害剤とされてきた薬剤は「擬似阻害薬」であり、逆に神経細胞の中に毒性の高いアミロイドβを集積させてしまうことを発見。 ・これまでに、γセクレターゼ阻害剤とされる薬剤が、アルツハイマー病や各種がんに対して約50の臨床治験で使用されてきたが、すべて失敗に終わっている。 ・γセクレターゼには、アミロイドβを細胞膜の外側に放り出す働きがあることが分かったことから、今後、アルツハイマー病やがんに対する新たな治療薬の開発に期待。 大阪大学大学院医学系研究科の大河内正康講師(精神医学)らの研究グループは、アルツハイマー病の大規模臨床治験で用いられてきたセマガセスタットなどの薬剤が、実は神経細胞内で期待された効果を全く発揮しておらず、むしろ細胞内部に毒性の高いアミロイドβを集積させてしまうことを明らかにしました (図1) 。 今回、研究グル

    アミロイドβ産生酵素γセクレターゼの新たな働きを解明
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    cknbstr 2017/10/04
  • 網羅的遺伝子スクリーニング技術を用いて卵巣がんに対する新規治療標的を発見

    ・網羅的遺伝子スクリーニング技術を用いて、マウス生体内で上皮性卵巣がんの新規治療標的を探索した結果、核輸送因子をコードする遺伝子KPNB1を含む多数の新規治療標的を同定。 ・抗寄生虫薬として広く安全に使用されているイベルメクチンが、KPNB1依存性の抗腫瘍効果を有しており、パクリタキセルとの併用で強い腫瘍退縮効果を示すことが判明。 ・上皮性卵巣がん治療において、イベルメクチンのドラッグ・リポジショニングの可能性が示された。 大阪大学大学院医学系研究科の小玉美智子助教(産科学婦人科学)、小玉尚宏助教(消化器内科学)、木村正教授(産科学婦人科学)、およびテキサス大学のナンシー・ジェンキンス教授(MDAnderson Cancer Center)らの研究グループは、マウス生体内において、shRNA 並びにCRISPR/Cas ライブラリーを用いた網羅的遺伝子スクリーニングを行い、多数の上皮性卵巣

    網羅的遺伝子スクリーニング技術を用いて卵巣がんに対する新規治療標的を発見
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    cknbstr 2017/09/21
  • 1400度でも使用可能な超高温耐熱材料を開発

    ・1400℃という超高温度まで高強度を維持する、これまでにない新材料を創成 ・これまで、特定方向で強度、靱性が大きく低下することが課題だったが、Cr(クロム)とIr(イリジウム)という元素を微量添加することで、多方向への高強度化を可能とした ・火力発電所、ジェットエンジン等で使用されるタービンブレード用材料として適応することで大幅に熱効率を上昇、環境へのC0 2 排出量の大幅削減に期待 大阪大学大学院工学研究科の萩原幸司准教授、中野貴由教授らの研究グループは、1400℃以上の超高温での使用に耐えるタービンブレード用材料として開発中の、遷移金属とシリコンを組み合わせた遷移金属シリサイド であるNbSi 2 (ニオブダイシリサイド)/MoSi 2 (モリブデンダイシリサイド)を組み合わせた複相シリサイド合金について、実用化における大きな問題点であった室温靱性(靱性:割れにくさの尺度)、ならびに

    1400度でも使用可能な超高温耐熱材料を開発
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    cknbstr 2017/06/22
    “料”
  • 脳全体を高速・精細に観察できる新技術を開発

    ・脳は機能が異なる多数の細胞で構成されるため、そのしくみの解明には、脳全体の精密な観察が不可欠 ・脳全体を間引くことなく、神経細胞の線維も観察できる解像度で、従来に比べ数十倍速く撮影する技術を開発 ・ストレス時の神経活動の変化や毒による神経変性を全脳レベルで観察でき、脳の病気の解明などに期待 ・コモンマーモセット の全脳、ヒト死後脳 (一部)の高精細イメージングにも成功、精神・神経疾患の創薬への橋渡し研究に期待 大阪大学大学院薬学研究科の橋均教授、笠井淳司助教、未来戦略機構の勢力薫特任助教(薬学研究科招へい教員)らの研究グループは、脳の細胞や神経繊維レベルの微細な構造を識別できる分解能で、マウスや非ヒト霊長類の脳全体を高速に観察できるイメージング装置(FAST, block-face serial microscopy tomographyと命名)を開発することに成功しました (図1)

    脳全体を高速・精細に観察できる新技術を開発
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    cknbstr 2017/06/22
  • 脳波を利用することで無意識に英語のリスニング能力が向上

    ・日語にない音の違いを学習できるニューロフィードバック技術の開発に成功 ・RとLの音の違いを学習しようと意識しなくても、英単語のリスニング能力向上が可能 ・日人の苦手な発音の聞き分けに効果的な英語教育手法の開発にもつながる可能性 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長:徳田英幸)脳情報通信融合研究センター常明らの研究グループと国立大学法人大阪大学(大阪大学、総長:西尾章治郎)大学院情報科学研究科では、国立大学法人北海道大学(北海道大学、総長:名和豊春)と共同で、無意識に英単語のリスニング能力を向上できるニューロフィードバック技術 の開発に成功しました。 これまでの英単語のリスニングの学習は、聞いた音(例えば、rightもしくはlight)に対してどちらの音であるかというテストを行い、それが正解か不正解かを学習者に伝えて学習を促す場合が多く、このような学習では成果が出るのに時

    脳波を利用することで無意識に英語のリスニング能力が向上
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    cknbstr 2017/06/15
  • 世界初!水から水素を高効率で生成できる光触媒を開発

    大阪大学産業科学研究所の真嶋哲朗教授らの研究グループは、黒リンを用いた光触媒 を開発し、この光触媒を使用すると可視光・近赤外光 の照射によっても、水から水素生成が効率よく起こることを世界で初めて見出しました。 今回、真嶋教授らの研究グループは、紫外・可視光のみならず近赤外光にも強い吸収をもつ層状の黒リン と、層状のチタン酸ランタン(La 2 Ti 2 O 7 ) を数層からなる超薄膜とし、これらと数ナノメートルのサイズの可視光にも吸収をもつ金ナノ粒子 との三成分からなる複合体を合成しました (図1) 。この複合体において、黒リンが可視光・近赤外光に応答する光増感剤 として働き、また、金ナノ粒子が可視光に応答する光増感剤として働き、励起電子がチタン酸ランタンに移動し、プロトンの還元により水からの水素生成が効率よく起こることを世界で初めて明らかにしました。

    世界初!水から水素を高効率で生成できる光触媒を開発
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    cknbstr 2017/05/30
  • 「意思決定」のための遺伝子を線虫から発見

    ・バーチャルな匂い空間での線虫の神経活動と行動を同時に測定するロボット顕微鏡「オーサカベン2」を開発 ・測定結果を数理モデルなどで解析することで、線虫の神経細胞が匂い濃度の情報を積分 によって蓄積して「意思決定」 を行っていること、およびその遺伝子を発見 ・ヒトに近いサルやネズミが必要な情報を蓄積して「意思決定」を行うことが知られていたが、その仕組みは分かっていなかった ・今回発見した遺伝子に類似した遺伝子はヒトにも存在するため、この遺伝子はヒトの「意思決定」にも重要な役割を果たしている可能性がある 大阪大学大学院理学研究科の谷悠生特任研究員と木村幸太郎准教授らの共同研究チームは、線虫C.エレガンス が嫌いな匂いから遠ざかるために「意思決定」を行うこと、この意思決定のために特定の神経細胞が匂い濃度の情報の積分を計算して濃度情報を蓄積すること (図1) 、さらにこの積分に関わる遺伝子がヒト

    「意思決定」のための遺伝子を線虫から発見
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    cknbstr 2017/05/24
  • 世界初!近藤効果の内部構造と量子ゆらぎの解明に成功

    ・人工原子 中に、カーボンナノチューブ の構造を利用した2種類の近藤状態 を生成 ・超高精度で電流雑音 を調査し、近藤状態の種類と量子ゆらぎ の関係を世界で初めて解明 ・超伝導など量子多体現象 の理解と制御につながり、物質の新機能開拓に結びつく成果 小林研介(大阪大学大学院理学研究科教授)、Meydi Ferrier(元・同理学研究科特任研究員および現・パリ南大学講師)、荒川智紀(同理学研究科助教)および秦徳郎・藤原亮(同理学研究科大学院生)らは、小栗章(大阪市立大学大学院理学研究科教授)および阪野塁(東京大学物性研究所助教)らの研究グループとの共同研究において、微細加工技術を用いて作製された人工原子を用いて、カーボンナノチューブの構造を利用した異なる2種類の近藤状態を作りだし、世界最高水準の電流雑音測定によって、近藤状態の種類と量子ゆらぎの関係を解明しました。 近藤効果とは、1つの電子の

    世界初!近藤効果の内部構造と量子ゆらぎの解明に成功
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    cknbstr 2017/05/02
  • 世界初!放熱から電気への変換効率を100倍以上にする理論を実証!

    ・単一分子の熱電特性における分子-電極接合形状効果を発見 ・これまでの1分子計測技術では安定な1分子素子の形成・保持が難しく、1分子素子の熱電変換性能における分子-電極接点構造の寄与を実験的に調べることが困難だったが、当グループのナノ加工ブレークジャンクション素子 を応用することで、室温下において安定な1分子素子形成を実現し、その熱電性能評価を行った ・熱電デバイスへの応用に期待 大阪大学産業科学研究所の筒井准教授、谷口教授らの研究グループは、1分子素子の熱電変換性能における電極-分子接点構造の影響を、世界で初めて実験的に明らかにしました。平均値比で100倍以上の熱電変換性能が実証され、1分子接合の熱電デバイスへの応用が期待されます。

    世界初!放熱から電気への変換効率を100倍以上にする理論を実証!
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    cknbstr 2017/04/19
  • 制御性T細胞発生に関わる重要なタンパク質を同定

    ・制御性T細胞のマスター転写因子 がFoxp3であることは同定されていたが、どのようにFoxp3が発現し制御性T細胞が発生するかは不明だった ・今回、ゲノムオーガナイザーSatb1によるエピゲノム の成立が制御性T細胞の発生に関わっていることを解明 ・今後、メカニズムを更に研究することで、自己免疫疾患やアレルギーの病因を理解し、これらの疾患を根的に治療することが可能に

    制御性T細胞発生に関わる重要なタンパク質を同定
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    cknbstr 2016/12/20
    “本メカニズムを更に研究することで、自己免疫疾患やアレルギーの病因を理解し、これらの疾患を根本的に治療することが可能に”
  • 発達期の脳神経回路形成研究に新展開

    大阪大学大学院医学系研究科の木村文隆准教授(分子神経科学)らの研究グループは、神経回路ができていく時に、先にできた余分な回路を整理しながら、それが足がかりとなって、新たな回路の形成を促す可能性があることを見出しました。 神経回路ができるときには、最初はしばしば広範囲に神経細胞が突起を伸ばし(投射し)ますが、そのうち不要な部分が削られ(刈り込まれ)て、正しい投射だけが残ります。何故このような、一見無駄に見える現象が起こるのかは明らかではありませんでした。 研究成果により、神経回路形成のメカニズムの理解がさらに進むことが期待されます。また、神経の刈り込みにはカンナビノイド(大麻の有効成分)が関与していることから、カンナビノイドの摂取は、カンナビノイド受容体を持たない神経回路形成にも影響を与える可能性があることが分かったため、大麻や危険ドラッグの乱用減少の啓発にも貢献が期待されます。

    発達期の脳神経回路形成研究に新展開
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    cknbstr 2016/12/14
    “大麻(カンナビノイド)の摂取は、カンナビノイド受容体を直接には持たない神経線維にも影響を与える可能性が出てきました。気軽に手を出すのはやめましょう”
  • トラウマ記憶を光操作により消去する新規技術を開発

    横浜市立大学大学院医学研究科生理学高橋琢哉教授と竹研助教の研究グループは、東京大学先端科学技術研究センター浜窪隆雄教授、大阪大学産業科学研究所永井健治教授との共同研究により、トラウマ記憶を光操作により消去する新規技術の開発に成功しました。 人は、様々な状況で嫌なことを経験します。事故や災害における恐怖体験や対人関係のトラブルといった社会的関係のストレスなど、その嫌な記憶は強く形成されてしまうとトラウマとなり、対人恐怖症等の社会性障害を引き起こします。トラウマ記憶形成の分子細胞メカニズムを解明し、コントロールすることは健全な社会生活を営む上で非常に重要であると考えられます。 同グループは、以前げっ歯類を用いた研究で、「ラットが特定の場所に入った時に電気ショックを与えるとその場所に近づかなくなるが、その恐怖記憶が形成される際にグルタミン酸受容体の一つであるAMPA受容体 が海馬のCA3領域か

    トラウマ記憶を光操作により消去する新規技術を開発
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    cknbstr 2016/12/07
  • RNA編集が神経伝達物質の分泌を制御する

    ・ドーパミンなどの神経伝達物質の分泌が、RNA編集と呼ばれるRNAレベルでの化学修飾によって制御されていることを解明した。 ・疑似的にRNA編集が過剰に生じるように操作したマウスでは、ドーパミンの放出が増え、その結果、身体活動量が増加し、痩せることを発見した。 ・今後、統合失調症や躁病など、ドーパミンの過剰放出と関連する精神疾患の原因の解明や治療につながることが期待される。 大阪大学大学院医学系研究科の三宅浩太郎大学院生、河原行郎教授(神経遺伝子学)らの研究グループは、RNA中の塩基のうち、特定のアデノシンをイノシンに置換するRNA編集 と呼ばれる化学修飾が、ドーパミンなどの神経伝達物質 の放出を制御していることを明らかにしました。

    RNA編集が神経伝達物質の分泌を制御する
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    cknbstr 2016/11/17
  • 非古典的HLA遺伝子の関節リウマチ発症への関与が明らかに

    理化学研究所(理研)統合生命医科学研究センター自己免疫疾患研究チームの山一彦チームリーダー、統計解析研究チームの岡田随象客員研究(大阪大学大学院医学系研究科教授)らの国際共同研究グループ は、非古典的HLA遺伝子 の一つである「HLA-DOA」が、関節の炎症と破壊をもたらす自己免疫疾患 の関節リウマチの発症に関わることを明らかにしました。 関節リウマチの発症には個人の遺伝的背景が関与し、大規模ゲノム解析を通じてこれまでに多数の疾患感受性遺伝子 が報告されています。特に、白血球の血液型を決定するHLA遺伝子が高い発症リスクを持つことが知られていましたが、複数種のHLA遺伝子が存在することや、HLA 遺伝子配列の構造が複雑なため、具体的にどのHLA遺伝子が関節リウマチの発症に関わるのかについては、解明が進んでいませんでした。 今回、国際共同研究グループはHLA遺伝子配列をスーパーコンピュータ

    非古典的HLA遺伝子の関節リウマチ発症への関与が明らかに
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    cknbstr 2016/08/09
  • 世界初!大麻が脳に悪影響を与えることを科学的に証明

    ・長年不明であった大脳皮質内の神経回路形成の重要なメカニズムを解明 ・大麻(マリファナ)の有効成分でもあるカンナビノイド が、大脳皮質神経回路の破綻をきたすことを発見 ・大麻や危険ドラッグが脳に悪影響を与えることの科学的根拠を明らかにしたとともに、脳損傷、認知症での機能回復に応用できる可能性も期待できる成果 大阪大学大学院医学系研究科解剖学講座(分子神経科学)の木村文隆准教授を中心とする研究グループは、大脳皮質の神経回路形成に複数のメカニズムが関与することを解明しました。同時に、大麻の有効成分でもあるカンナビノイドと類似した物質が回路形成に重要な働きをしており、不要な配線(シナプス)を刈り込むこと、つまり、外来性に大麻を摂取すると、必要な配線まで刈り込まれ、神経回路の破綻をきたすことを世界で初めて明らかにしました (図1) 。 これまで、神経回路ができるのには神経活動が重要な役割をすること

    世界初!大麻が脳に悪影響を与えることを科学的に証明
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    cknbstr 2016/06/30