・アルツハイマー病治療薬のセマガセスタット など、γセクレターゼ 阻害剤とされてきた薬剤は「擬似阻害薬」であり、逆に神経細胞の中に毒性の高いアミロイドβを集積させてしまうことを発見。 ・これまでに、γセクレターゼ阻害剤とされる薬剤が、アルツハイマー病や各種がんに対して約50の臨床治験で使用されてきたが、すべて失敗に終わっている。 ・γセクレターゼには、アミロイドβを細胞膜の外側に放り出す働きがあることが分かったことから、今後、アルツハイマー病やがんに対する新たな治療薬の開発に期待。 大阪大学大学院医学系研究科の大河内正康講師(精神医学)らの研究グループは、アルツハイマー病の大規模臨床治験で用いられてきたセマガセスタットなどの薬剤が、実は神経細胞内で期待された効果を全く発揮しておらず、むしろ細胞内部に毒性の高いアミロイドβを集積させてしまうことを明らかにしました (図1) 。 今回、研究グル