「女性落語家が活躍することで、落語界に新風が巻き起こってほしい」。卒業論文を手に、思いを語る中屋敷さん(西宮市の関西学院大で) 女性落語家は、なぜ少ないのか。関西学院大社会学部4年の中屋敷亮さん(22)が、そんなテーマで卒業論文を書き上げた。 同大学の落語研究会で4年間活動するうちに抱いた疑問を、文献や実体験から考察。「ユニーク卒論」35本の一つとして、同大学のホームページにも掲載されている。「論文には、笑いもオチもなし。一生懸命書きました」と話す。 上方落語協会(大阪市北区)によると、協会所属の女性落語家は11人で、全体の5%にも満たない。 論文では、人間国宝・桂米朝さんらの著作をひもとき、そもそも古典落語は男性を語り手につくられ、女性が演じると違和感があることに言及。能や歌舞伎にも女性がほとんどいないことから、古典芸能全般に調査を広げ、「長い歴史の中で、新しいものを取り入れることが難し