オタク的カテゴリーから学術的分野までカバーする才人にして怪人・丸屋九兵衛が、日々流れる世界中のニュースから注目トピックを取り上げ、独自の切り口で解説。人種問題から宗教、音楽、歴史学までジャンルの境界をなぎ倒し、多様化する世界を読むための補助線を引くのだ。 何度も見返したいとは思わない。 でも本当に素晴らしい。 この10月4日に公開された映画『ジョーカー』のことだ。 素直なスーパーヒーローの素直な映画を素直に楽しむわけがないわたしに、とても響く作品である。かつて称賛されたダークナイト3部作の「リアリズム」が遠い風景に思えるほど。 そこで! 今回はその『ジョーカー』をヒントに、現実世界の格差と不均衡について考えたい。前々回の「Amazonプライム『ザ・ボーイズ』。話題のドラマに学ぶ、現実というディストピア」同様に、内容に言及する部分多数なので、ご注意を。 ...................