近年、IT業界やエレクトロニクス業界と農業の距離が急速に近づいています。センサーやクラウドコンピューティングなどの技術を活用して、施設栽培のハイテク化や植物工場の事業化を目指す取り組みです。東芝や日立製作所、富士通、NEC、パナソニックなどの電機大手が続々と参入しています。日経エレクトロニクスでも、2014年9月1日号の特集「農業と創る電機の未来」でこれらの動きを取り上げました。 私はこの特集の取材を進める中で、農業分野でのIT・エレクトロニクス技術の活用に強い期待を感じる一方、心のどこかに違和感を感じていました。それは、「植物工場」に対する世間や業界の過熱ぶりです。植物工場は、植物の生育環境(光や温度、湿度、二酸化炭素、養分、水分など)を高度に制御して野菜などを育てる栽培施設です。ビルなどの閉鎖環境で人工光を利用して植物を育成する「人工光利用型」と、温室などの半閉鎖環境で太陽光を利用して
株式会社イノベタスは7月10日、2015年3月に完成した「富士ファーム」の完成披露式典を行った。イノベタスは約2年前に、それまで稼働させていたパルプ工場を閉鎖し、植物工場ビジネスに乗り出した。 同社は、2014年6月に経済産業省「グローバル農商工連携事業」に採択され、2015年3月1日に植物工場「富士ファーム」が完成し、今日まで試験栽培を行ってきたが、栽培に目途がついたことから本格的な生産・販売を開始した。 栽培品目は、レタス系葉物野菜(フリルレタス、グリーンリーフ、ロメインレタス、レッドリーフ、サラダサンチュ)、生産規模はフル稼働時で日産12,400株、延べ床面積は1,851.5平方メートル。 主な協力企業は東洋紡エンジニアリング、平和建設、ファームシップの3社である。現在の社員数は、パートも含めて約70名を雇用している。地元関係者からは雇用の受け皿としての期待も高い。 現時点での富士フ
三菱樹脂は7月15日、甘草(カンゾウ)の国内栽培技術を確立したと発表した。 薬用植物は甘草(カンゾウ)やシャクヤク、ウコン、桂皮などを中心に漢方薬や健康食品、化粧品などに利用されているが、その供給は中国などからの輸入に頼っている。また、ほとんどの薬用植物は野生品の採取であり、乱獲も問題となっていることから、国内での安定確保できる体制づくりが急務とされていた。 三菱樹脂はグリーンイノベーションと共同で、人工光閉鎖型苗生産性設備での甘草苗の生産、および畑での甘草栽培の適地見極めと栽培技術の確立、優良株の選抜・増殖技術を開発。6年にわたる試験栽培と実証栽培ののち、第16改正日本薬局方基準(グリチルリチン酸含量2.5%以上)を満たす収穫(全収穫物平均2.8%含有)を上げることに成功した。両社は今後、日本国内の自給率を上げるための定植地拡大を国や自治体に働きかけ量産化に向けたビジネスモデル構築を進め
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